オペレッタ・阪堺電車



これは阪堺電気軌道のモ161形という車両です。昭和3〜6年(1928〜1931)に製造されました。という事は、もう80年も走っているんですね。
無論の事、定期運行車両では日本で現役最古です。冷房が設置されてないので夏場は走っていませんが、10月になるとボチボチ出てきます。通勤通学途中でよく見掛けます。
大阪市内で勤務している時は、よくこの車両に乗りました。現役最古の車両を見れたり乗れたりするのは、まさに貴重な事。それよりも、窓を全開にして下町を各停で時間を気にせずノ〜ンビリ乗ってるのも風情が、イイね〜。

昨年までおよそ1年かけて阪堺及び上町線の全駅を巡ったことがあります。例えば折り畳み式チャリンコを積んで、イッキに恵美須町まで行って、チャリで沿線探検したりしました。いろいろな発見があって楽しかったですよ。新世界(通天閣)、天王寺帝塚山、住吉、堺、浜寺という沿線地域は特徴的な土地柄なので、地理や文化、社会環境を知る上でも本当に有意義な小旅行だったと思います。


阪堺線も然りすが、この車両も堺市が計画するLRTで去就が噂されたり、古い車両ゆえの今後の運行課題もあるのではないでしょうか。堺市LRTもどうなるのか分からなくなりましたし、この頃は四ッ橋線の延伸計画も再浮上しておる始末です。でも、そういう巷の喧騒を何処吹く風と思わんばかりに走ってるモ161を見ていると何だが優しく柔らかい気持ちになります。


それで最近はよく思うのですが、フィールドワークとして巡った昨年の道楽は、今現在初心者ながら経済学を学ぶという立場において、少なからず自分なりに影響を与えているように感じます。経済学は基本的に合理的な社会的変動を念頭において(近年の理論では「合理的」の扱いを分化しているように…予習者の勉強不足はあしからず)研究する学問ですが、現場で調査する事は、机上の推論よりも説得力のある社会現象の目撃や発見がある事が多いからです。


経済の理論などは、まだまだこれからの履修課題ですが、演習で交通経済専門や産業技術専門の教授に指導を頂けている事を非常に幸運に思います。
俺って強運の持ち主なのか、それとも…。