調達要求


ウチの近所には、こうしたモダンなデザインの家屋が多い。
中庭があったり、三角屋根だったりと日本家屋には見られないデザイン。
堺の臨海部、出島・諏訪ノ森・浜寺には特に多い。
その昔、ここら辺は進駐軍の家屋だったという話は聞いたことがある。
真偽は別として、浜寺公園には進駐軍のDH(ディペンデント・ハウジング)が
あったのは確かである。
DHとは日本がGHQ統治の下にあった頃の占領軍家族向け住宅のことである。


GHQは占領下でPD(調達要求)を発出して、いろいろ日本政府に要求した。
PDは多岐に渡り、朝鮮戦争になると一部は直接的調達要求になったりするが、
このPDは、いろいろと日本の産業や社会に影響したことだろうと思う。
大阪市立大学の杉本地区もPDで米軍に接収され、
学舎をPD通りに改修し長らく基地・軍病院として使用されてきた。
PDの内容も納期も性能も極めて厳格であった。


これは浜寺公園に残るアメリカ式消火栓。
コンナのが確か第1合同部室の裏くらいにあったな。


占領軍住宅の記録〈上〉日本の生活スタイルの原点となったデペンデントハウス (住まい学大系)

占領軍住宅の記録〈上〉日本の生活スタイルの原点となったデペンデントハウス (住まい学大系)

占領軍住宅の記録〈下〉デペンデントハウスが残した建築・家具・什器 (住まい学大系)

占領軍住宅の記録〈下〉デペンデントハウスが残した建築・家具・什器 (住まい学大系)