今年で戦後70年目を迎えた。
修士で占領期、今は空襲や戦時中のことなどに関わる調べ事をしている
身にとっては何となく神妙な8月15日となった。
最近、マスコミが流したニュースに疑問を感じる。
零戦は当時画期的な戦闘機という見方は見方として、
高い技術力とは零戦とMRJとをどう比較検討できるのか?
零戦から受け継ぐ技術力とは合理的に何なのか?
今と70年前との間をつなぐ精神?
ニッポンはなぜ戦争をしたのか?といきなり問われても
オッチャン困るわな。
そうした企画なんだろうが、技術というものを全く理解せずに
何でも持ち上げて無理矢理素晴らしいと言いたげな感じで気分が悪かった。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00299338.html
こうしたニッポンの技術・技術者・職人にかんする言説は、
報道関係でもかなり多く、ニッポンの技術はサイコーとのたまう
事柄には辟易とする時がある。
どう表現したらよいか未だに分からないが、
自分が技術に関係した頃があり、技術というものを生活の糧と経験として
持っているんだが、今はできれば当時のことを訊かれたくない。
ニッポンの製品は素晴らしい、ニッポンの技術は大切だ、
そしてその技術に携わる人は偉いということは、
ある意味で正しいが、ある意味で誤っていることを体で知っているからだ。
戦後生まれの人間にとっては、あの戦争が何だったのかということを、
これから余計にかなり説明しづらくなるんだろうな。
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