晴耕雨読

特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
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雨なので登校せず。
最近は、雨が降るパターンを読んで動いている。


小説十八史略(一) (講談社文庫)

小説十八史略(一) (講談社文庫)

高校生の頃か、繰り返し良く読んでいた。
中国の伝記を増幅させたような内容だが、
血沸き肉躍る、その躍動感に魅せられた。
当時は鳴かず飛ばずの人生模様だったが、
今思えば、そうした鍋底から這い上がりたい一心で
偶然手に取った小説だった。
当時手にした本は、迂闊にもいい加減な奴に貸してしまい、
無残に棄てられたという経験がある。だから余計に印象に残っているのである。
いまだに、あの頃に手にした版本でないと買わないと思っている。


これら小説において
人生において、こうすればああなるということや、
寄らば大樹の陰という単純な結果は、期待できない。
この命をかけてでも成し遂げたい、
約束をしたのだからそうしたという筋の通った小説の主人公たちの
生き様にそのころの俺は共感したな。


世の中、筋が通るようで通らないことが多いと
歳を重ねるたびにそう思う。
そうした環境に懐柔されるのも世渡りの秘訣なんだろうが、
世の中には、そうした環境に反発する輩も居ても面白い。


自分がどうあるべきか、どうありたいかということに
触発されたい方にはお薦めである。