原光景論と原風景論



法学部棟11階の眺めは格別である。通天閣も見える。
今日の酒井先生の講義は、新世界と映画。
通天閣界隈が、どうイメージとして位置づけられたのか。
そして様々なシーンの論考を聴く。
講義が始まる前に案の定、昨日提出した講義コメントに関して名前が呼ばれた。
まぁ、かなり濃ぃ〜コトを書いたからなぁ〜。
しかし、俺が感じているのは、俺が新世界を巡検してても、
研究者としての先生には敵わなかった事。俺は一体何をしていたんだろう…。


午前は、映画『王将』(1948年)を鑑賞する。
そこに出てくる風景、特に「ト書」という最初の印象的シーンについての、
論考にについて先生が語ってくれる。

王将 [DVD]

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この映画は、実在の人物である棋士阪田三吉」を主人公にした映画だが、
実在の阪田の内実とは飛躍しているところもある。
むしろ、阪田に大阪のイメージ、ディープサウスの存在感を
イメージしたという意味で、様々な見方が出来る。
地理的イメージと人間模様、土地の特性を表象したという意味で、
この『王将』の映画も、研究の題材となる。
現代的視点から、自分は大林宣彦尾道三部作は、そのイメージと風景、
語られる人間模様との相関性を、映像として表現した点では傑作だと思う。

先生は、原光景という言葉を使って、風景(映画シーン)の印象から、
語られる意味を考察しようとしている。
自分は観光現象における「原風景」について、いろいろ模索している。いずれにせよ、酒井先生には、為になることをいろいろ教えてもらっている。



明日は住吉祭である。
神輿が住吉大社から堺の宿院大和川へと越えていく。
堺の大浜公園では、打ち上げ花火も催される。