「デジタルアーカイブ」とは何か?

デジタルアーカイブの仕事は、まさに自分に打ってつけのものである。
今年度は自分を適材適所のように扱ってくれて
神様に随分感謝している。


今年の3月に発行予定の『大学史資料室ニュース』に再び投稿する予定である。
内容は業務柄、デジタルアーカイブに関する事でまとめるつもりである。
文章の様々な想を練っているそうした中で、デジタルアーカイブについての
いろいろな問題点や展開の仕方について考えることが多くなった。

そもそも「デジタルアーカイブ」とは何か?

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はじめに、デジタルアーカイブということばを敢えて定義しておきたい。
デジタルアーカイブとは、有形無形の資源をデジタル化して作った
デジタル資源やもともとデジタル形式で作られた資源を収集・蓄積・
保存・提供するサービス、あるいはそのサービスのために組織化された
データの集合体のことである。そこでのキーは、デジタル情報技術を
用いて表現した価値ある知的資源を選択、収集、蓄積、
保存提供することである。


デジタルアーカイブへの期待と課題
−コミュニティの違いを越えた知的資源の保存に向けて−」(杉本2011)
http://www.archives.go.jp/about/publication/archives/pdf/acv_45_p36.pdf

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こうした杉本の論のほかに幾つかのデジタルアーカイブについての
将来と問題点について述べられた論文に時々目を通している。
デジタルアーカイブ一般公開の抱える課題」(佐野2015)
http://open.shonan.bunkyo.ac.jp/gs-info/wp/wp-content/themes/bunkyo/images/top/2015/06/201401-02.pdf


デジタルアーカイブの構築・連携のためのガイドライン」(総務省2012)
http://www.soumu.go.jp/main_content/000153595.pdf


ウチの場合、やっと「デジタル化」ということを
本格的に始めようとした段階であって、
そもそもの理由が劣化の激しい史料のデジタル化による情報の保存と、
史料の検索および原史(資)料そのものの活用に頼らない閲覧を
容易に行えるようにするという目的があった。
いずれ、最終的にはデジタルコレクションとしての目標を掲げていき、
充実したデジタルアーカイブの業務を進めていくことが望ましいはずである。
機材や場所、デジタルアーカイブの知識といったことが、
より充実させねばならないし、デジタル化したもの扱い方、
公開するといったことに関するガイドライン
まだまだこれからという感じである。


今は活用したくてもそうできないし、
出したら歯止めが利かないという不安定な状況である。
今年度は、そうした両方の事態に遭遇したので、
もし来年度も継続してできるなら、冷静に対応していきたいと思っている。